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2013年7月2日火曜日

韓国ミュージカル/演劇 7月のオススメ作品

いよいよ今日から7月。2013年も下半期に突入ですね。
私のツイッターもフォロワー数1200人に迫ってきて、韓国舞台シーンについての注目度が上がっているんだなと実感しています。最近、どんな作品を見たらいいか、時々お問い合わせをいただくようになったので、これから毎月オススメ作品を紹介する記事を月末~月初に更新しようと思います。
人気俳優や歌手が出演する作品以外にも、韓国では素晴らしい作品をたくさん上演しています。
韓国に旅行に来たら、ぜひ劇場に足をお運びください! この記事がその一助となれば幸いです。

作品のタイトルにはすべて韓国のチケットサイト
インターパーク(인터파크) http://ticket.interpark.com/ のリンクを張っています。
詳細情報はリンク先(韓国語)でご確認ください。

日本からチケットを直接買えるのは

VISIT SEOUL (ソウル市観光情報サイト)

●インターパークグローバル(英語版) (日本語版)

※現在は大型作品や話題作のみ直接購入できます。中・小劇場ミュージカルや演劇は、よほどの人気作でない限り、売り切れることは稀ですので当日劇場に行って買えると思います。


<7月上演のオススメ作品>
※作品の並びは公演終了日が早い順です。
再演の作品など、私が見たことがある作品は、個人的オススメ度を5段階の★でつけています。

==========【大劇場ミュージカル】=========

「太陽を抱いた月」(ソウル公演)
7月6日~30日 芸術の殿堂 CJトウォル劇場
出演:キム・ダヒョン、チョン・ドンソク、ソン・ドゥソプ、チョ・ガンヒョン、チョン・ミド、アン・シハ
⇒主演映画「隠密に偉大に」も大ヒットし、ますます株を上げているキム・スヒョン主演で昨年国民的な大ヒットとなった「ヘプンタル」こと、「太陽を抱いた月」をミュージカル化。
「若きウェルテルの悩み」のダヒョン&ドンソクが主人公イ・フォン役で再びW主演! ライバルとなる宿命を負った義兄ヤンミョン役に中小劇場の話題作で立て続けに主演を張るソン・ドゥソプ&チョ・ガンヒョン。フォンの運命の女ヨヌに「ドクトル・ジバゴ」「バンジージャンプする」などで見せた繊細さと芯の強さを併せ持つ若き名女優チョン・ミド、「アイーダ」のオーディションで奇跡のシンデレラガールとなり、見事アムネリス役を務めた美人女優アン・シハと、韓国ミュージカル界を“ヴィジュアル的にも(笑)”牽引している若い力が集結しています。
 韓国の人たちはドラマ放送当時、ほとんどの人が見ていたので説明がなくてもお分かりなんですが、日本の方はドラマや原作小説などにまず目を通して、ストーリーの大筋を知っておくと、より深く楽しめるかと思います。ドラマもそうでしたが、少女マンガちっくな雰囲気のシーンもあるので、日本の方にウケるんではないかな? ★★★☆

「モンテクリスト」
上演中~8月4日まで 忠武アートホール大劇場
出演:オム・ギジュン、イム・テギョン、キム・スンデ、ユン・ゴンジュ、チョン・ジェウン
⇒アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯(巌窟王)」をミュージカル化。濡れ衣を着せられたエドモン・ダンテスが、脱獄後に財宝を得て伯爵となり、自分を陥れた者たちの復讐していくという勧善懲悪モノです。2010年の初演からエドモン役を務めたリュ・ジョンハン(現在出演終了)とオム・ギジュンに、今年は安定した歌と演技で根強い人気を誇るイム・テギョンに、初演ではエドモンの息子アルバート役だったキム・スンデが昇格。それぞれに個性の違うエドモン像が見られると思います。
 2013年版はストーリーの流れは初演からほぼ変わらず、CGを駆使した映像が以前よりグレードアップしていて迫力が増していました。とても分かりやすいストーリーでスコアもいいので万人が楽しめる作品です。それと、やたらキスシーンが多いのもある意味見どころか?(笑)★★★★☆

「二都物語」
上演中~8月11日 シャーロッテ劇場
出演:リュ・ジョンハン、ユン・ヒョンリョル、ソ・ボムソク、KAI、チェ・スヒョン、チェ・ヒョンジュ
⇒原作は英国の文豪ディケンズの同名小説。昨年の初演からシドニー役を務める韓国ミュージカル界の皇帝=リュ・ジョンハンとユン・ヒョンリョルに今年はベテラン、ソ・ボムソクが加わりました。ヒロイン、ルーシー役は昨年と変わらず元劇団四季のチェ・ヒョンジュ、「レベッカ」の私役が好評だったイム・ヘヨン。ほか「レベッカ」のダンヴァース夫人役が圧巻だったシン・ヨンスク、「三銃士」「ジャック・ザ・リッパー」などで知られるぺク・ミンジョンらが出演。とにかく実力派揃いとなっております。
7月から井上芳雄さん主演の日本版も始まるので、ミュージカルファンにはぜひ日韓の「二都物語」を両方楽しんでほしいなと思います。★★★★

「レ・ミゼラブル」
上演中~8月25日まで ブルースクエア サムソン電子ホール
出演:チョン・ソンファ、ムン・ジョンウォン、チョ・ジョンウン、キム・ウヒョン、チョ・サンウン
⇒現在日本版も上演中、昨年は映画も大ヒットしたのでストーリーは説明不要かと思います^^
昨年の地方公演からシングルでジャン・バルジャンを演じているチョン・ソンファは今年「ザ・ミュージカルアワード」で主演男優賞を受賞。昨年は「ラ・カージュ」の名演も光り、もはや韓国ミュージカル界には欠かせない人になりました。実は”オルタネート・バルジャン”として時折主演しているアンサンブルのキム・ソンミンが、結構カッコいいバルジャンになっているのをコッソリお伝えしておきます(笑) 韓国の観客にはジャベール役のムン・ジョンウォンが人気のようです。これまた日本版と見比べるのも一興な作品ですね。★★★★

「エリザベート」
7月26日~9月7日 芸術の殿堂オペラ劇場
出演:オク・チュヒョン、キム・ソヒョン、キム・ジュンス、パク・ヒョシン、チョン・ドンソク
⇒日本では「レミゼ」に並ぶ歴史ある作品なので、私は語るに落ちますが、昨年の韓国初演もなかなか素晴らしかったです。何といっても注目はJYJのキム・ジュンスによる「トート(死)」役ですが、今年は「太陽を抱く月」に出演中でもあるチョン・ドンソクと、ドラマ「ごめん、愛してる」の主題歌「雪の華」で日本の韓流ファンにも知られるパク・ヒョシンがトート役に加わりました。ほか、新規加入メンバーはエリザベート役のキム・ソヒョン、ルキーニ役のイ・ジフン、皇太子ルドルフ役のキム・イサクとノ・ジフンです。さて、今年はどんな「エリザベート」を見せてもらえるのか、楽しみです。★★★★

「スカーレット・ピンパーネル」
7月2日~5日(プレビュー) 7月6日~9月8日 LGアートセンター
出演:パク・コニョン、パク・クァンヒョン、ハン・チサン、キム・ソニョン、パダ、ヤン・ジュンモ
⇒日本では宝塚版があまりにも有名なので、この韓国初演に期待しているミュージカルファンも多いでしょう^^ パーシー役のコニョン、クァンヒョン、チサンが3人ともルックス、演技スタイル、歌声と全く違うので、まさに3人3色のパーシーになりそうです。マルグリッド役には韓国ミュージカル界のトップ女優キム・ソニョンと元S.E.Sメンバーで昨年は「モーツァルト」にも出演していたパダ。そしてパーシーを追うショーヴラン役は「ジキル&ハイド」「アルセーヌ・ルパン」と近年大作で主演を張っている圧倒的な声の持ち主ヤン・ジュンモと「モーツァルト」のシカネーダ役や「レベッカ」のジャック・ファヴェル役などで注目度上昇中のエノクと、キャストはなかなかの粒ぞろいです。作品の完成度が高ければ、大ヒットするのでは?

「ジャック・ザ・リッパー」(ソウル公演)
7月16日~9月29日 D-CUBEアートセンター
出演:オム・ギジュン、キム・ダヒョン、チ・チャンウク、ソンミン、イ・チャンミン、チョン・ドンハ
⇒昨年、日本初上陸してなかなか好評だった「ジャック」が、城南公演につづいて7月からソウル公演が始まります。今回はダヒョン、チャンウク、ドンハと3人の新ジャックも加わっているので気になりますね。城南公演を見ましたが、内容的には昨年とまったく同じと言っていいでしょう。★★★


=========【中・小劇場ミュージカル】=========

「女神様がみてる」
上演中~8月25日 大学路アートワンシアター1館
出演:キム・ジョング、チェ・ホジュン、イ・ジュニョク、チョン・ウォニョン、ユン・ソホ
⇒朝鮮戦争中、釜山で捕虜になった北の兵士たちを船で移送中に嵐に遭い、船が無人島に漂着。そこで北の兵士と南の兵士の立場が逆転してしまいます。島でサバイバルするなかで、反目しあっていた両国の兵士の心の距離が狭まったきっかけは「女神様」の存在だった!?
本当は「女神様がご覧になっている」というタイトルなんですが、語呂がよくないのでわざと意訳しています^^ 笑ったあとで、最後はジーンとして胸がいっぱいになる、近年の創作ミュージカルのなかで10年に一作、出るか出ないかという感動の秀作です。初演からストーリー、音楽もさらにグレードアップ! 大学路で活躍している旬の若手俳優が揃っています。★★★★★

「スパマロット」
上演中~9月1日 ドゥサンアートセンター ヨンガンホール
出演:ソ・ヨンジュ、チョン・ジュナ、イ・ヨンミ、シン・ウィジョン、チョン・サンフン
⇒さまざまなコメディの元祖と言われる英国の「モンティ・パイソン」のアーサー王伝説のパロディをベースにミュージカル化。日本でもユースケ・サンタマリア主演で上演歴があります。アーサー王役には「ドクトル・ジバゴ」「ラ・マンチャの男」の名脇役ソ・ヨンジュと、お笑いタレントのチョン・ジュナのWキャスト。ほか、出演者は「ジキル&ハイド」「ラ・マンチャの男」をはじめ、有名ミュージカルに出演歴のある実力派揃い! 劇中で「ジキル&ハイド」「オペラ座の怪人」をはじめ、有名ミュージカルのパロディも多数盛り込まれていて、終始笑いの絶えない作品です。★★★★★

「トゥモロー・モーニング」
上演中~9月1日 KT&G創造アートホール
出演:パク・サンミョン、パク・ソヌ、イ・ソクジュン、ソン・ヨンジン、チョン・サンユン
⇒英国発のハートウォーミング作。今春日本版の上演もありました。結婚前夜のカップルと結婚から10年経ち、離婚寸前のカップルを対比させながら、結婚生活、仕事、育児など人生について考えさせられる良作。ドラマ、映画にも多数出演するパク・サンミョン、ミュージカル「イヤギショー」のMCとしても活躍するイ・ソクジュンや、映画「二つの結婚と一つの葬式」の出演も話題となったミュージシャン兼俳優のソン・ヨンジン。「スリル・ミー」のネイサン役が堂に入っているチョン・サンユンなど、確かな演技力と歌唱力をもつ俳優が揃い、見ごたえある演技を見せてくれます。★★★★

「ハイスクール・ミュージカル」
7月2日~9月1日 ブルースクエア サムソンカードホール
出演:カン・ドンホ、リョウク、イ・ジェジン、オ・ソヨン、チョア、ルナ、サンデイ
⇒ディズニーチャンネルのテレビ映画から始まり、世界中で大ヒットした青春ミュージカルを韓国初演。SUPER JUNIORのリョウク、FTISLANDのイ・ジェジン、f(X)のルナなどのK-POPスターの出演が最大の見どころ。加えて、カン・ドンホ、オ・ソヨンらミュージカル界の若手人気俳優も出演しています。

「ミュージック・ボックス」
7月4日~9月1日 大学路文化空間フィーリング1館
出演:キム・スヨン、チョン・ウォニョン、ユン・チョウォン、ファン・マニク、クァク・ホウン
⇒「RUN TO YOU~俺たちのストリートライフ」「ミュージック・イン・マイ・ハート」などを手がけ、音楽モノには定評のある若手演出家ソン・ジェジュンの新作ミュージカル。「尹東柱、月を射る」「シャーロック・ホームズ」などに主演したキム・スヨン、「RUN TO YOU~」「ワンドゥギ」「女神様がみてる」などに主演した若手注目株、チョン・ウォニョンが出演。

「ヘドウィグ」
上演中~9月8日 ペガムアートホール
出演:チョ・スンウ、ソン・チャンウィ、ソン・スンウォン、ク・ミンジン、チョ・ジナ
⇒日本でも「ヘドウィグ&ザ・アングリー・インチ」として映画、ミュージカルが人気ですね^^
旧東ドイツ生まれの青年がアメリカ兵と結婚するため、性別適合手術を受けたものの「怒りの1インチ」が残ってしまった…。主人公のヘドウィグが独白形式で自らの不遇な人生を語るロックミュージカル。韓国でも毎年キャストを変えて再演を繰り返す人気作で、今年は伝説のヘドウィグ、チョ・スンウが奇跡の復活!ほか、ヘド3回目のソン・チャンウィ、初挑戦の新人ソン・スンウォンが出演。ま、スンウさんは別格というか別モノになっていますが、どの出演者で見ても面白いです。
※チョ・スンウさん出演分のチケットは発売直後に即完売してしまいますので要注意。★★★★★

「ヘイ!ザナ」
7月9日~9月15日 COEXアーティウム 現代カードホール
出演:キム・チャンホ、キム・ジフィ、イ・チャニ、キム・ヨンナム、ソ・ギョンス、パク・ジョンフン
⇒今年2月に「ZANNA ザナ」というタイトルで日本版の公演もあったオフブロードウェイミュージカル。異性のカップルがマイノリティになるほど同性カップルが当たり前の街を舞台にしたティーンミュージカルだそう。「美男ですね」のテギョン役イ・チャンヒとシヌ役のイ・ジフィ、演劇「ヒストリー・ボーイズ」のキム・チャンホを筆頭に、青春ものや恋愛ものの小劇場ミュージカルを経験したフレッシュな新進俳優が多数。この劇場で先日までやっていた「若さの行進」のように、とにかく明るくて楽しく見られる作品になりそうですよ。

「スリル・ミー」
上演中~9月29日 新村The STAGE
1次チーム(7月21日まで)チョン・サンユン、チョン・ソヌ、ソン・ウォングン、イ・ジェギュン
2次チーム(7月23日より)オ・ジョンヒョク、シン・ソンミン、パク・ヨンス、チョン・サンユン、イ・ドンハ、イム・ビョングン)
⇒日本のホリプロ版も定評のある男優2人とピアノ伴奏のみで繰り広げられる心理スリラーミュージカル。今年は演出家の栗山民也をはじめ、日本版スタッフの手によりステージセットや演出が大幅に変わっています(逆に日本版をご覧になった方は、ほぼ同じ感じです)。今年は21日まで1次チーム2組が出演、2次チームは3組に増えます。2次チームは過去に出演歴があるオ・ジョンヒョク&チョン・サンユンペア以外は今年が初挑戦。「スリル・ミー」出演後、飛躍した新人が多数誕生した登竜門的作品なので、今年出演した新人たちもさらにブレイク必至です。マニアによるリピート率が高いので、前方の席の確保は若干難しいかもしれませんが、やっぱり何度見てもまた見たくなる作品です。★★★★★

「パルレ(洗濯)」
上演中~9月29日 大学路アートワンシアター2館
出演:クァク・ソヨン、ホン・ジヒ、パク・ウンミ、キム・ボガン、イ・ジョンウン、チョ・ミンジョン
⇒これまた日本版も評価が高い、韓国の“情”を感じることができる名作です。田舎からソウルに上京して書店員として働くヒロイン、ナヨンと、不法滞在しながら工場で働くモンゴル人青年ソロンゴの恋と人間模様が温かく描かれます。昨年2000回公演を超え、今年で8年目。過去にはホン・グァンホ、キム・ジェボム、ソン・ドゥソプなどの人気俳優を輩出しています。現在のキャストは「グルーミーデイ」「RUN TO YOU~」「宮」のクァク・ソヨン、「グルーミーデイ」「皇太子失踪事件」のキム・ギョンス、「悪い磁石」「ウーマン・イン・ブラック」のキム・ボガンなど注目の若手俳優が揃っています。登場人物たちと一緒に笑って、泣いて、最後は感動で胸がいっぱいになりますよ。★★★★★


============【演劇】=============

「2013 かもめ」
上演中~7月14日 トンスンアートセンター トンスンホール
出演:ヤン・ミギョン、キム・エラン、キム・ミョンス、ソン・ヨンギュ、キム・テフン
⇒再演のたびに豪華な出演者が話題となるチェーホフ原作の「かもめ」。今年は「宮廷女官 チャングムの誓い」のハン尚宮役で知られたヤン・ミギョンがアルカジーナ役に。彼女の愛人トリーゴリン役に最新作「百年の遺産」をはじめ数々のドラマ、映画に出演するキム・ミョンスなどが出演。ほかにも、ソン・ジョンハク、キム・ヒョンボムなど、比較的テレビや映画でも活躍しているキャストが多いですよ。

「私とおじいちゃん」
7月11日~21日 情報小劇場
出演:オ・ヨン、チン・ソンギュ、チョン・ソナ、ソン・ジユン、ホン・ウジン、オ・イシク
⇒先日までドラマ「職業の神」「ザ・ウイルス」に出演。ドラマ「魔王」でロン毛のキム・スンギ役が強烈だったオ・ヨンと、キム・ムヨル主演映画「犬たちの戦争」で好演していたチン・ソンギュがW主演。ほか「模範生たち」「悪い磁石」「トゥルー・ウエスト」のホン・ウジンなど、なかなか気になるキャストが出演しています。演出家のミン・ジュノが手がけていた前作「鏡姫ピョンガン話」のキャストが多いですね。余談ですが、ちなみにこの劇場は、映画、ドラマで個性派俳優として活躍していた故パク・クァンジョンさんが主宰していた劇団パークのホームグラウンドでした。

ソン・ソク演劇50周年 創作公演「アンニョン、マイ・バタフライ」
7月5日~28日 芸術の殿堂 自由小劇場
出演:ソン・ソク、キム・ウォネ、ソ・ウンギョン
⇒タイトル通り、今年で演劇生活50周年を迎えた、韓国演劇界の大女優ソン・ソク主演の記念公演。共演に「不器用な人々」「リターン・トゥ・ハムレット」「無駄骨」などチャン・ジンの演劇作品や映画には必ず出演する“チャン・ジン師団”の一人で、最近は「SNL KOREA」のレギュラーとしても活躍するキム・ウォネと、今年2月に明洞芸術劇場で上演した「エイミー」をはじめ、正劇に多数出演経験のあるソ・ウンギョンが共演。

パンソリ ブレヒト「四川歌」
7月9日~8月4日 忠武アートホール 中劇場ブラック
⇒子供の頃からパンソリの天才少女と呼ばれ、若くして名唱(ミョンチャン)と呼ばれるイ・チャラムの作・演出でブレヒトの戯曲を現代的なパンソリ劇に仕上げた人気作。今回はイ・チャラム以外に2人のソリクン(歌い手)も日替わりで出演して約1カ月の長期公演が行われます。パンソリに本格的に触れたのはごく最近ですが、凄いソリクンの歌声は聴いているだけでも心が震えますよ。

7月1日~8月31日 創造アートホール ブルー館
出演:キム・レハ、チャン・ヨンチョル、キム・ワングン、パク・ホサン
⇒初演は1981年。これまでに何度となく再演を繰り返してきた韓国伝統のマダン劇スタイルの一人芝居。初代はチャン・ジン師団の一人でもある味のある名優、チョン・ギュスが演じていたそうで、ほかにもパク・チョルミン、パク・ヘミらが演じていたそうです。今回は「王の男」の原作演劇「イ(爾)」に出演していたキム・レハ、パク・ホサン(「光化門恋歌」「光海」など)をはじめ、4人の俳優が日替わりで登場します。ちなみに「プムパ」とは辞書で探したところ、「パンソリの節に合わせて興をそそる音」のことだそうです。

「模範生たち」
上演中~9月1日 大学路自由劇場(旧PMC自由劇場)
出演:チャン・ヒョンドク、ユン・ナム、キム・デヒョン、パク・ソンフン、キム・ソンイル
⇒とある進学校を舞台に、いい成績を取るためには手段を選ばない高校生たちの姿をシビアに描いた群像劇。「スリル・ミー」「ママ、ドント・クライ」「悪い磁石」など話題作に次々と主演して評価が上昇しているチャン・ヒョンドクや「ヒストリー・ボーイズ」に出演していたパク・ソンフン、イム・ジュンシク、「ブラック・メリー・ポピンズ」「チョンガンネ」などに出演したユン・ナム、「悪い磁石」「あの日々」に出演したキム・デヒョンらが出演。演出は「ブルックリン」「ヒストリー・ボーイズ」のキム・テヒョン。この作品も若手俳優の登竜門になっています。

「ウーマン・イン・ブラック」
上演中~9月22日 トンスン・アートセンター小劇場
出演:キム・イソン、ホン・ソンドク、キム・ギョンミン、キム・ボガン
⇒昨年、同名原作の映画が、「ハリポタ」のダニエル・ラドクリフ主演で日本でも公開された、2人芝居のスリラー劇。黒い服を着た女性の悪夢に苦しめられてきた主人公アーサーを映画「豚が井戸に落ちた日」「南営洞1985」のキム・イソンと07年の初演から出演するホン・ソンドク。アーサーが自分の体験を基に制作する演劇の主演俳優役をホン・ソンドクと共に本作を演じてきたキム・ギョンミンと「パルレ(洗濯)」でソロンゴ役として出演中のキム・ボガンが演じています。

※長くなりましたが、紹介作品についてのご質問などありましたら、コメント欄からお問い合わせください。分かる範囲でお答えいたします。



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